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ドクターの目 [第3回]
アトピー“青い鳥”は自分の中にあり

ドクターの目 [第3回] 
アトピー“青い鳥”は自分の中にあり

ドクターの目 [第3回] アトピー“青い鳥”は自分の中にあり

「先生、いったいどないしたらアトピーは治るんや。なかなか治らんで」と、先日ある患者さんに怒られてしまいました。

 原因が多々あり、各自によっても違い、遺伝的背景もあるアトピー性皮膚炎は、こうすれば必ず治るという治療法はありません。薬で治る、だれか医者が治してくれるといった他人任せでは治りません。自分自身で治すのです。“青い鳥”は自分の中にいます。人間には自然治癒力があるのです。実際、一昔前までは、ほとんど小学校高学年くらいで治っていたと年配の皮膚科医は話しています。

 まず、できることから始めます。身の回りのことから生活を見直してみる。つめを短く切っているか。早寝早起きをしているか。間食や夜食をしていないか。ストレスをうまく発散しているか。固形のせっけんで毎日洗い、その後すぐ保湿剤を塗っているかなどです。自分からこうしたらどうだろう、こういう方法はいいかと医者に問いかけができ、前向きにアトピーに立ち向かっていこうとしている人ほど、良くなっているという印象があります。

 私個人としては、成人型アトピー性皮膚炎には、できるだけステロイドを使うべきでなく、プロトピック軟膏で対応すべきと考えていますが、働いている人はなかなかステロイドを止めるのが難しいことが多いのも事実です。こういう場合は、一週間を一区切りとして休薬日(ステロイドではなく "適切な" 保湿剤のみを塗る日)を設けられてはいかがでしょう。六塗一休(六日ステロイドを塗り、一日保湿剤にする)から始め、五塗二休、四塗三休とだんだん減らしていき、最後にステロイドをゼロにする方法です。理論上は簡単なのですが、体調の好不調もあり、皮膚の状態を見ながら、現実的には押したり引いたりしながら減らしていきます。

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