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世界遺産となっての7年となる石見銀山にようやく行くことができました。
一昨年の3月下旬の晴れた日にも向かったのですが、中国自動車道山崎を通過したあたりから雪が舞い始め、津山インターから先はチェーン付でないと走行不可ということで降ろされ、季節はずれの雪にどうしょうと思ったのですが、雪景色の奥津温泉(ここはものすごくさびれていた)に入り、引き返しました。
石見銀山は、多くの人々が暮らしていた大森地区と間歩と呼ばれる抗道のある銀山地区に分かれます。この二地区は歩くと1時間近くかかり坂ですので、電動自転車を貸りてよかったです。大森地区は800M程の狭い通り沿いに大森代官所跡や重要文化財熊谷家などが軒を連ねています。一番の穴場は地区の中央にある観世音寺です。
わずか数十段の石段を登っただけで大森の小さな町を一望できます。世界遺産になって2~3年は観光客が多かったが今はガラガラと聞いていた通り、開店休業状態の店も散見されました。
同じような古い町並みが残っている所で、私が推奨するのは、岡山高梁の山中の高地にある吹屋という集落です。ここは大森よりもっと山奥深しという所なのですが、陶器などの色つけの赤色顔料になるベンガラの国内唯一の産地だったところで、昭和40年頃に化学染料にとってかわられるまで大いに栄えていたようです。
往時は、多くの小学生が通っていた明治時代中期の建物を使っていた吹屋小学校も、私が訪れた3年前は6名在籍していましたが、2012年3月で残念ながら閉校となりました。
家々の屋根はすべて赤色です。こんな山奥深い標高も高いところに豪邸が残っており、感慨深いものがありました。
石見銀山では、ハチの巣みたいに坑道がはりめぐらされていますが、観光客が入ることができるのは、竜源寺間歩だけです。160M余りなので、すぐに通過してしまいます。石見銀山は一度来たらリピーターとなる人は少ないのではと思いました。生野銀山でも北海道夕張鉱山跡でも見学路はもっと長く充実していました。
このあたりは、どこも温泉が出るようで、出雲市にある温泉宿にひとりで泊まりました。
翌日は島根大医学部にお邪魔しました。いつものように話を聞いてきました。島根県は東西に長く、隠岐という離島もかかえているために地域医療に力を入れています。島根の医療に骨を埋めてくれる人に期待されているようです。こういう温泉もあり、のんびりしたところで医療をして、ひとり暮らしをするのも悪くないと思いました。
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